2009年05月11日

左利き足と仙腸関節 その7

皆さん、こんにちは。
桜カイロプラクティックの吉野です。

皆さんGWはいかがお過ごしでしたか?
遠くへお出かけの方、長時間の運転をされたりして肩こりや腰の痛みはないですか?
そんな方、いらっしゃったらぜひ当店へお越しください。

さて、今日の四方山カイロは左利き足と仙腸関節その7です。
気付けばもう7回目ですね。

では、さっそく本題へいきましょう。

男女の違いは性の違いですが、脳の形もわずかに違っているようです。
生きている人の脳を輪切りにします。
と言ってもCTスキャンで画面を見ます。
すると、脳の水平画像が現れます。

脳の解剖像は中心から左半球と右半球に別れ、左側の脳が左脳、右側の脳が右脳に明瞭に区別できます。
また、頭の前の方を前頭葉、後側を後頭葉とも区別されます。

左半球と右半球の前頭葉から後頭葉までの大きさを比べると、左右で大きさに差が見られます。
女性は左右差が少なく、男性は左脳の方が大きく、左右差が大きいとされています。

次に右手利きの人と左手利きの人の画像を比べます。
右利きの人は、左脳の後頭葉が右脳側よりも後ろに出っ張っていることがわかっています。
左利きの人では左右後頭葉の出っ張りに差は少ないのです。

脳構造について補足説明します。
脳半球から出る2つの神経回路は頭の中で交差して、体幹ではお互い反対側へ配線されています。
ですので、左半球の脳は体の右側を制御し、右半球の脳は体の左側を制御しています。

さて、脳は五感、言語、運動能力・・の中枢ですが、これら機能は左脳と右脳で機能は二分化されていることが分かっています。

例えば音について考えてみると、人の声や楽器の音は空気振動で耳の聴力器官に届き、振動を電気信号に変換して神経路へと伝わり、左脳と右脳の二つに送ります。
音楽などの信号は、左脳より右脳側優位で感じ取り、会話など論理的な信号は右脳よりも左脳側優位で処理しています。

立っている人を後ろから見ると、体は姿勢側と機能側に分かれています。
特に腰部から下腿にかけてその機能は二分化2)されています。
右側が機能側で左側が姿勢側です(一般的な解剖学、生理学のテキストではまだ記載されていないと思いますが・・)。

ですので、右足は機能足となり、左足は姿勢足です。
左右非対称の機能です。
この二分化は、脳の左右半球の働きの違いに基づいています。

右半球は体の姿勢を制御します。
神経は体幹近くから左側を支配し、立位姿勢のように無意識的な運動、大きな関節の制御を行います。
そのため、左下肢は姿勢足、すなわち軸足です。

対して左半球は、身体機能を流暢に制御します。
体の繊細な動きです。これが右の利き足になっています。
右手が利き手も同じで理由です。

体幹の中央部は左右両方で制御され、左右脳半球の機能は胎児時代(?)の生まれる前からすでに定まっているようです。

ところが左利き足は、一般の人よりも左半球も姿勢脳として優れ、左右の利き側の差がなくなり、左利き足となっているのかも知れません。
才能に恵まれたスポーツ選手、著名な学者など逸脱した才能をお持ちの方はそう言う事かも知れません。
あるいは胎児から成人になるまでの過程で、部分的に左脳優位に代償したことも考えられます。

男性の左利き足と右利き足の違いによる仙腸関節変位の違いについてですが、左利き足被験者の仙腸関節変位は、右利き足被験者とで有意の差はあったものの、内容は正反対でもありませんでした。

その理由は、左利き足優位だったとしても、本来の右半球の姿勢脳の働きは左足に軸足機能を働かせているものと思われます。その結果が、左右の仙腸関節の変位像は複雑な様相につながったと考えています。

では、なぜ男性で差が出て、女性で差が出なかったのでしょうか…

次回に続く。

2) 前原勝矢著:右利き・左利きの科学,講談社,1989




Posted by 桜カイロプラクティック at 09:17│Comments(0)
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