2008年12月02日
骨盤のズレ その実態とは
皆様今日は。 桜カイロプラクティック院長の吉野です。
暦は師走に入り寒さも本格的になりました。いかがお過ごしですか?
腰痛を抱えた人や肩こりの人に向かって、
『それは骨盤がズレていてそれが原因…』
などとよく言われます。
本日は、骨盤、すなわち仙腸関節はどのように、どれぐらいズレているかのお話です。
これまで骨盤についての基本的な説明を、模式図を交えながら5回行っています。
各部位の名称(寛骨、仙骨と仙腸関節)や、仙腸関節の役割などは、過去の記事をご覧下さい。
さて、骨盤のズレというのは、正確に言いますと、
寛骨と仙骨との接合部分(仙腸関節のことです)が固定されてしまった状態をズレを言います。
仙腸関節で、仙骨に対して寛骨が動く方向は、
前方、後方、外方と内方の計4方向あります。
これらの方向へ可動する寛骨は、人間の身体において超過酷な部位であるため、日々過剰な移動の繰り返しが行われます。その移動において、あるときを境に、反対側へ稼動できなくなってしまい固定されます。
そして、仙腸関節が可動できなくなり、固定された状態を“骨盤のズレ”あるいは“変位”と言います。
さて、本論です。
固定されて止まった寛骨のズレの方向は、
一方向のみ(前方か後方、あるいは外方か内方)という場合もあれば、二方向の混在(前方と外方、前方と内方、後方と外方、あるいは後方と内方のいずれかの組み合わせ)の場合もあり、ズレる方向は合計8種類となります。
そして、人の仙腸関節のズレる方向は、左足側と右足側にあるので、合計16種類となりあります。
私たち療術家は、ベッドに横たわった患者さんから、仙腸関節のズレ方向を読み取り見極めるのですが、それはもうあたかも聞き耳を立てておうかがいするかのような作業になります。
ズレ方向の組み合わせは人により異なりますが、正確に知らなくてはいけません。
特に腰痛を訴える患者さんの施療とは、仙腸関節を特定の方向へ施術することこそがその答えになるからです。
余談ですが、背骨や仙腸関節のズレ、特にそのズレ方向など解剖学の体系化は、米国のカイロプラクティック創始者たちから始まるカイロプラクターによりなされて来ました。
私たちはこの解剖学体系化を学びベースにして施療を組み立てています。
ところが、片足側8種類のズレの方向の現行診断方法は、繊細さを要求しますが、その診断精度は今一歩というものがあります。おそらく本場の米国人カイロプラクターも同じ問題を現在も抱えていると思います。
私も従事者となってから診断精度を高める工夫を考えていて、改良を繰り返しています。
そして、再現性が高まったことにより、現行改良法をようやくマニュアル化するに至りました。
これが昨年来、学会の場で発表する内容に至り、公に公表しています。
さて、本題です。
ここで質問。
腰痛や肩こりなど症状がない人、いわゆる健康的な人たちの仙腸関節はまったくズレていない?
○か×でお答え下さい。
…
…
…
正解は×です。
健康な人の4人に1人はその通りズレがありませんが、残りの3人はズレています。
イコール、健康な人でも75%の人は、仙腸関節がズレているのが実態です。
また質問です。
では、仙腸関節のズレた人は、ズレの方向を何種類持っていると思いますか?
…
…
…
これは難しいですよね(笑)
答えは、1人あたり1.3個です。
ちなみに腰痛を抱えたり肩こりのひどい人は、約2個となります。
この仙腸関節のズレが腰痛など、身体に様々な影響を与えるわけですが、逆に考えればズレないようにすれば良いって事ですよね。
では、仙腸関節のズレを起こらないように予防する方法ってあるのでしょうか?
実は、仙腸関節のズレが起こらないような予防法は無いんです。
また一度出来たズレは自分で直すことも出来ません。
ストレッチのような体操、水泳、ランニングなど、運動によりある程度はズレの進行を遅らせることは可能ですが、直すことは決して出来ません。
これまで仙腸関節はズレると言う発表が各所でされたこともあるでしょうが、その数まで触れたことは、おそらく当院が日本初だと思います。
この記事を読んでいただいた方は貴重な情報を得たと思ってもらって構いません(笑)
直接に体内を診た訳では無いので、絶対そうなのかと問われれば100%ハイとは言えませんが、再現性の高い科学的な手法で予測した数値であります。エビデンスに基づきます。
次回は、仙腸関節のズレは、なぜ予防出来ないのか?
そして、ズレる方向の頻度など、続きをお話します。
では、また。
暦は師走に入り寒さも本格的になりました。いかがお過ごしですか?
腰痛を抱えた人や肩こりの人に向かって、
『それは骨盤がズレていてそれが原因…』
などとよく言われます。
本日は、骨盤、すなわち仙腸関節はどのように、どれぐらいズレているかのお話です。
これまで骨盤についての基本的な説明を、模式図を交えながら5回行っています。
各部位の名称(寛骨、仙骨と仙腸関節)や、仙腸関節の役割などは、過去の記事をご覧下さい。
さて、骨盤のズレというのは、正確に言いますと、
寛骨と仙骨との接合部分(仙腸関節のことです)が固定されてしまった状態をズレを言います。
仙腸関節で、仙骨に対して寛骨が動く方向は、
前方、後方、外方と内方の計4方向あります。
これらの方向へ可動する寛骨は、人間の身体において超過酷な部位であるため、日々過剰な移動の繰り返しが行われます。その移動において、あるときを境に、反対側へ稼動できなくなってしまい固定されます。
そして、仙腸関節が可動できなくなり、固定された状態を“骨盤のズレ”あるいは“変位”と言います。
さて、本論です。
固定されて止まった寛骨のズレの方向は、
一方向のみ(前方か後方、あるいは外方か内方)という場合もあれば、二方向の混在(前方と外方、前方と内方、後方と外方、あるいは後方と内方のいずれかの組み合わせ)の場合もあり、ズレる方向は合計8種類となります。
そして、人の仙腸関節のズレる方向は、左足側と右足側にあるので、合計16種類となりあります。
私たち療術家は、ベッドに横たわった患者さんから、仙腸関節のズレ方向を読み取り見極めるのですが、それはもうあたかも聞き耳を立てておうかがいするかのような作業になります。
ズレ方向の組み合わせは人により異なりますが、正確に知らなくてはいけません。
特に腰痛を訴える患者さんの施療とは、仙腸関節を特定の方向へ施術することこそがその答えになるからです。
余談ですが、背骨や仙腸関節のズレ、特にそのズレ方向など解剖学の体系化は、米国のカイロプラクティック創始者たちから始まるカイロプラクターによりなされて来ました。
私たちはこの解剖学体系化を学びベースにして施療を組み立てています。
ところが、片足側8種類のズレの方向の現行診断方法は、繊細さを要求しますが、その診断精度は今一歩というものがあります。おそらく本場の米国人カイロプラクターも同じ問題を現在も抱えていると思います。
私も従事者となってから診断精度を高める工夫を考えていて、改良を繰り返しています。
そして、再現性が高まったことにより、現行改良法をようやくマニュアル化するに至りました。
これが昨年来、学会の場で発表する内容に至り、公に公表しています。
さて、本題です。
ここで質問。
腰痛や肩こりなど症状がない人、いわゆる健康的な人たちの仙腸関節はまったくズレていない?
○か×でお答え下さい。
…
…
…
正解は×です。
健康な人の4人に1人はその通りズレがありませんが、残りの3人はズレています。
イコール、健康な人でも75%の人は、仙腸関節がズレているのが実態です。
また質問です。
では、仙腸関節のズレた人は、ズレの方向を何種類持っていると思いますか?
…
…
…
これは難しいですよね(笑)
答えは、1人あたり1.3個です。
ちなみに腰痛を抱えたり肩こりのひどい人は、約2個となります。
この仙腸関節のズレが腰痛など、身体に様々な影響を与えるわけですが、逆に考えればズレないようにすれば良いって事ですよね。
では、仙腸関節のズレを起こらないように予防する方法ってあるのでしょうか?
実は、仙腸関節のズレが起こらないような予防法は無いんです。
また一度出来たズレは自分で直すことも出来ません。
ストレッチのような体操、水泳、ランニングなど、運動によりある程度はズレの進行を遅らせることは可能ですが、直すことは決して出来ません。
これまで仙腸関節はズレると言う発表が各所でされたこともあるでしょうが、その数まで触れたことは、おそらく当院が日本初だと思います。
この記事を読んでいただいた方は貴重な情報を得たと思ってもらって構いません(笑)
直接に体内を診た訳では無いので、絶対そうなのかと問われれば100%ハイとは言えませんが、再現性の高い科学的な手法で予測した数値であります。エビデンスに基づきます。
次回は、仙腸関節のズレは、なぜ予防出来ないのか?
そして、ズレる方向の頻度など、続きをお話します。
では、また。
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