2008年09月22日

体の超過酷な部位、それは・・・(パートⅡ)

皆様今日は。桜カイロの吉野です。
来月学会で発表する資料作成の準備に追われて、本日までしばらく日数が過ぎ去りました。
すみません^^;

さて、本日は『体の超過酷な部位』の続編(パートⅡ)です。
私が“体のことについて”、皆様にぜひお伝えしたい事柄、特に骨盤について、これまで4回綴りましたが、本日は骨盤の完結編です。
では、本題へ・・・

また、模式図を描きました。
体の超過酷な部位、それは・・・(パートⅡ)若い女性が、立っている姿です。
この模式像の作成の際、女性像の体内に骨格を整えるのに苦労しています。

女性姿の、首が据わり、肩のしなやかなライン、胸郭に沿った胸の容積と腰のくびれ、均整が取れた体つき(脊柱と肋骨体の立体構築)は、すべては神様が御造りになった賜物です。

外観は、男女と問わずいつまでも魅力的でありたいものですね。
そして、内面にも優しさを生ある限り保ち続けたいです。

ちょっと話が逸れましたが、左の図の説明をします。
脊柱だけをカラー表示しました。
上の黄色部分が頚椎です。頚椎の一番上は少し平べったくなっていますが、この部分は、頭を乗せる部位でもあります。

実際は直径がほぼ大豆の大きさぐらいの楕円形の形をしたものが左右に一つずつあり、その上にあの重たい頭を乗せています。

ちなみに頭の重さはどれぐらいだと思いますか?
頭の重さはボーリングのおおよそ13ポンドと同じと言いますから、約6Kgの重さの物体を、安定性が悪い楕円形をした小さな頚椎に乗せているのですね。

カラー表示していませんが、肋骨の立体的な構造が胸郭を形成しています。
図では見えにくいですが、背中の上部には肩甲骨があります。肩甲骨は肋骨の上に乗せ掛けています。

肋骨の屋台骨が胸椎です。胸椎は図の桜色の部分です。
胸郭の立体構造は、すべてが胸椎が背負っています。

胸骨の下には腰椎(赤色の部分)があり、さらに最下層は仙骨(黄色の部分)です。
仙骨が腰椎と胸椎、並びに頚椎と頭部の全上半身を一心に支えているのです。

上半身の仙骨は、下半身の寛骨と連結するのですが、さてさて、皆様にとてもお伝えしたい私の想いはここからです。
人間の体は、この仙骨と寛骨との接合部仙腸関節でささえられます。

上図の仙骨の左側面(向って右側)をよく観てください。深青色の部分がわずかにあります。
ここが左側の仙腸関節面です。


下図は下半身の模式図です。
体の超過酷な部位、それは・・・(パートⅡ)薄い青色が左右の寛骨です。
詳細の名称は、前回の模式図『体の超過酷な部位』を見てください。

そして、右足側の寛骨の上端のわずかな箇所に有る深青色の部分が右寛骨側の仙腸関節です。

仙腸関節は、手を使う動作や上半身が柔軟な動きが出来るようにバランスを取る支柱であり、足を動かす関節です。

立つ姿の女性像は、体重は左右の足裏が支えていますが、上半身の体重は、実は左右の小さな深青色の仙腸関節が支えているのです。

皆さん、歩行する時の体重移動を考えてください。
歩行時には、片方足を上げると、反対足で全体重を受けることとなります。

上図の上半身の体重も同じことです。
地面に着いている足の側の仙腸関節が体重を支えているわけです。

この動作を行う時、仙骨と寛骨は堅く固定されます。上げた足側の仙腸関節は、逆にわずかな可動を行っています。
ですから、人間が歩く際に両側の仙腸関節は、“静”と“動”の動きを瞬時に代わる代わる行っているのです。

しかもこの関節面の方向は水平ではなく、縦方向にです。ですから、この構造により、関節にかかる体重負荷が相当なのは容易に想像できるかと思います。


筋骨格系の中で、体の超過酷な場所は、この仙腸関節にあります。
このため、私たちの両側の仙腸関節は、本来の位置から自然と徐々にずれていきます。

ですから、私たち施療家にとって急性腰痛には、この仙腸関節が基本的な施療対象箇所となります。
皆様はお気づきになっていたでしょうか?

この仙腸関節が、上半身の体重を支え切れないために、仙骨と寛骨との関節面がずれてしまうことが急性腰痛を始めいろいろな障害を作るとても大きな原因となります。

では、いわゆる腰痛の時、はたしてどのようにずれるのか?逆に、腰痛がない人はまったくずれはないのか???

そして、肩こり症や頭痛、背中に痛みのある人、膝痛の人などは、それらの発症する原因に、仙腸関節が関わっているのか、いないのかについては、また後日改めて述べたいと思います。

次回は、仙腸関節のずれについて、ちょっと数字を交えてお話しますね。

それまで待てないと言う方のために、資料をお送りします。
学術発表用の研究資料のため、専門用語が多く使われ読みにくいかもしれませんが、どうぞご参考にしてください。

資料はメールで請求していただければ、PDFのデータをお送りします。

それでは、また。




Posted by 桜カイロプラクティック at 19:00│Comments(0)
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