2013年11月15日

身体の歪み方

桜カイロ四方山話をお読みいただき誠にありがとうございます。

ここ数日来の大きな寒暖の差は、体にとても疲労をもたらすので、
体調を落とさないよう過食、過仕事、薄着には何かと用心をしてください。

腰痛と肩こりを取り上げて十数年ですが、とても多くの人が患っていることを考えると、本邦で的確な治療法が指針に上げられるのが急務です。

本日以降の四方山話は、これまで書いて来ました体の問題: 仙腸関節のこと、脊柱のこと、 身体の歪みのこと をまとめてみます。

ストーリー性をもってわかりやすく皆様に体に起こる問題を知っていただこうと思います。

専門的な用語も交じりますが、コメディカルの同業の方、医療従事の先生方にも医学的な同じ言語、トーンを合わせて書いていきます。

【はじめに】 
皆さん、生活に関わる大切なものと云えば上位は食事と睡眠、仕事になるでしょうか。生活に欠かせないインフラが停電、断水という事態になれば目もそちらに向くでしょうし、病気になると健康の大切さがわかり一番の大事なことは健康と云うことになると思います。


私たちの体は何百万年も前の太古の時代に出来上がっています。
そんな体に健康追及は先端技術を駆使し、医薬、体機能向上を目指した健康機能性食品やサプリメントなど有用成分を求める一方、50年前の食生活スタイルが見直され質素な栄養素摂取が良いとクローズアップされ、あるいは運動負荷が必要なのでウオーキングが奨励されたりで、健康の追及はいろいろで何が正しいのか混乱し始めています。


一方、医療ではこの数年来、糖尿病や循環器系の疾患は偏った食生活が原因であることを知らしめ、その治療と予防法は自らが食生活を変えた方が良いと云う自覚を促したことは大変な成果です。

うつ病やがんをはじめとする疾患や原因不明の難治性疾患は近年増え続けています。
紀元前の体を考えた時、原因は不明でなく糖尿病は自らの誤った食生活が原因であったように、実は健康を損なう環境にいることが原因です。

一言でいえば現代社会が生み出すストレスが問題なのです。

さて健康なままで終焉まで生きていたいものですが、国民健康調査で体の不調で悩んでいることの毎年ベスト2に上げられるのが腰痛と肩こりです。さしたる深刻な病気もなく健康であるけれども悩まされるこの二つの国民病は自然の摂理であるなら仕方がないのですが、罹患する年齢は10代と若く原因は何かしらあるはずです。

桜カイロ四方山話は健康な体における歪み、具体的には脊柱の歪みについて取り上げていますが、医療が治療対象として取り上げるのを忘れた本質的な新しい問題です。

国民病はなぜ繰り返すのでしょうか?腰痛、肩こりの治療というのは湿布薬、鎮痛剤、マッサージなどの対処療法のままです。

体は自然治癒、あるいは自己治癒力と呼ばれる自己修復能力を備えています。
その能力が働くには栄養と睡眠と安静が必要であることは分かっていますが、もう一つは脊柱の歪みの障害を補正することが上げられます。

脊柱の歪みの障害とは特に体性機能障害と命名されておりSomatic dysfunctionの訳語で、Somaticは身体のと云う意味で、dysfunctionは機能障害です。骨格、姿勢を維持する関節と筋肉、それらに関連する血管、リンパ管、神経系で構成される体を云いこれらの構造と機能に生じる障害のことで、医療が置き忘れた体性機能障害が当院のテーマであります。


体は正面から見ると均整がとれた左右対称になっています。

体の対称性について少し考えてみます。手は両手利きの方もおられますが、利き手があります。

利き手で作業すると反対側の手は助ける役割をするので、手の機能は対称ではありません。

では足はどうでしょうか?実は足も手と同様で利き足があります。ひとたび立ち上がると両方の足で体重を支えるので、利き足を意識的に感じることは難しいのです。

例えば砂地で足を使って30㎝程度の円を描く時、描く側の足が利き足です。
利き足に対する反対側は体重をささえるので軸足と呼びます。
機能解剖学の言葉を借りると筋力の持続性は利き足が勝り、筋肉の瞬発力は軸足なので足の運動機能も左右非対称です。

四方山話は利き足と軸足の明瞭な運動機能の違いが骨盤、脊柱に致命的な影響を与え筋肉神経骨格系疾患の発症に絡んでいる考え方をご覧いただきます。

18年間の臨床研究を基にして疾病の発症メカニズムを仮説化していますが、その全体像は次のようなものです。左右の足の使い分けは10歳代の年齢ですでに始まり、そのことが理由で右側の骨盤はほんのわずかに前へ出て、同時に右肩も前方に歪み体はわずかに左回旋様になるのが最初の体性機能障害です。

この歪みに対し体は姿勢機能が働き右回旋の補正を行います。脊柱が右回旋を行うのですが、姿勢が補正されることで脊柱は代償を伴う新たな体性機能障害を起こします。

そして脊柱の歪みは交感神経と脊髄神経とのネットワークに緊張をもたらし乱されることが問題で各臓器の間で繰り広げられるダイナミックな統合機能が働けなくなります。

脊柱は補正と代償を繰り返しストレスも加わり体性機能障害だけでなく多くの病名がつく健康障害になると考えています。
桜カイロ四方山話は二つの目的があります。

一つは骨盤の歪みの正しい情報を知っていただきたいと思います。骨盤はどう歪んでいるのか臨床知見に基づく情報をお示しします。

二つ目は、体性機能障害と関連する疾患分野の専門や周辺従事の諸先生方にもご一読いただきたいと思います。仙腸関節は休むことなく可動する関節であるし、可動性不全は腰痛発症の最大要因なので仙腸関節の問題を腰痛治療の指針に取り組んで頂きたいのです。

脊柱の歪みを補正する方法も開発しました。その方法は身の回りのもので代用できるし、専用器具も作りました。その補正法についても紹介してきました。

西洋医学は多くの治療法が行き詰る現状にあり、打開できない理由の一つに骨盤の問題を重要視しなかったことがあるように思います。

健康を維持するのに、一番に食事、二番に運動、そして三番に体を動かすことで起こった脊柱の歪みを補正していただき、健康な快適生活を続けていただきたく思います。

次回に続く




Posted by 桜カイロプラクティック at 14:14│Comments(0)
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